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乳幼児の夏の肌ケア

 夏も真っ盛り、子供達にとっては野外の遊びも多くなる時期となりました。どの季節であっても基本的なスキンケアは変わりませんが、柔らかい子供の肌にトラブルが増えてくる時期でもあるので、この機会に今までのスキンケアをもう一度見直してみてはいかがでしょうか。

 赤ちゃんの皮ふや汗腺は、まだ十分に機能が発達していないため、汗が出にくかったり、逆に汗が異様に多く出たりします。このため、風邪をひいているわけでもないのに熱が出てしまう事があります。言葉も話せず欲求も伝えることができない赤ちゃんは、気持ち悪がってグズってしまうことがありますので、普段の熱よりも少し高いと感じた時には、首の後ろやわきの下を保冷剤などで冷やしてあげてください。

 また、おむつかぶれや汗疹(あせも)ができることも多いので、こまめにおむつを替えたり、沐浴やシャワーで全身の汚れや汗を洗い流してあげると良いでしょう。外出先では、ぬらしたタオルやウェットティッシュなどで、髪の毛の生え際や、脇や首、うなじ、股の間など、汗をかきやすそうなところをていねいに拭いてあげてください。ウェットティッシュを使用する場合、アルコールなど、肌への刺激が強い成分が入っていることがありますので、表示をよく読んでから使いましょう。

 赤ちゃんの顔の洗い方については、まず赤ちゃん用(低刺激)の石鹸をよく泡立て、その「泡」で軽く撫でるように洗った後、お湯にぬらし軽く絞ったガーゼでていねいに泡を拭き取って下さい。その時、目、鼻、口、耳に石鹸の泡やガーゼからのお湯が入らないように注意してください。

 外出の際に、虫除け剤や日焼け止めを使用する場合は、肌がかぶれてしまうことがありますので、あらかじめ手の甲などで試してから全身に使うと良いでしょう。帰宅後はなるべく早くシャワーなどで洗い流し、水気を拭き取ったのちに保湿してあげてください。

 乳幼児のときに肌のトラブルがあっても、年齢とともに落ち着いてくることが多いものです。ただし、湿疹が繰り返してしまう場合には、肌アレルギーやアトピー性皮ふ炎などの可能性がありますのでお近くの小児科や皮ふ科に相談してみてください。
 では、お子様と一緒に楽しい夏をお過ごしください。

プロフィール
坂本浩一先生
横浜みなとみらいにある「MMわんぱくこどもクリニック」の院長。
藤田保健衛生大学医学部卒業後、東邦大学病院小児科に入局。帝京大学病院助手、伊豆大島での離島診療医などの経験を経て、2008年にMMわんぱくこどもクリニックを開業。アレルギーを専門とする。地域とのコミュニケーションを大切にしており、ママさん達のタウン誌などにも多数寄稿している。

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