雄6頭、雌5頭の群れで暮らす園のマントヒヒ。その中でいちばん目立つのがキング君です。雄のマントヒヒはその名のとおり、肩から背中にかけてマントを付けているような毛が生えます。この毛が立派=群れの中で強いということなのですが、キング君の毛はピカイチ! まさに群れの王様なのです。
お客さんの前でもその姿勢は変わらず、いかにも偉そうなキング君。広場の真ん中に腰を下ろし、気にいらない人がいるとじろりとにらんで、とがった歯を自慢げに見せます。
しかし実は、そんな彼にも裏の顔が……。夕方部屋に戻ると、大きな物音がしただけでびっくり。驚くと、だれよりも先に雌の後ろに隠れるんです。キング君はそんな二面性のギャップが楽しい王様です(笑)
アフリカ北東部のエチオピアからソマリアに分布。アカシアの葉や花、果実や草などの植物を主に食べる。1頭の雄と複数の雌、その子どもからなる、「クラン」と呼ばれる家族で行動をしている。雄は体が大きく、雌は雄の半分ほど。
取材協力/東武動物公園
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