皆さんは寒い毎日をどのようにお過ごしでしょうか。 寒い季節には様々な病気が流行するため、旅行や行事等で外出することの多いお子様をお持ちの方にとっては、とくに健康に気を使う事が多くなります。そこで今回は、お子様連れで外出をするときの留意点についてお話しします。
まず、外出の際にはお子様の体調に配慮した無理のないスケジュールを心がけてください。軽い咳や鼻水など、少しでも気になる症状がある時は、事前にかかりつけ医の診察を受け、必要に応じた持参薬を処方してもらうと安心です。特に、アレルギー疾患(喘息や食物アレルギー、蕁麻疹など)のあるお子様は、環境が変わることによって体調が急に変化することがありますのでご注意ください。
次に、外出の際にあると便利なものを挙げます。ガーゼタイプのハンカチ、リップクリームやハンドクリーム、携帯用液体せっけん、ウェットティッシュです。
ガーゼタイプのハンカチは怪我したときの手当に使ったり、マスクの代わりになったりします。リップクリームやハンドクリームはお子様の顔や手足など露出している肌を守るため、出先でもこまめに塗ってください。また、手を洗う場所が近くにないときには、携帯用液体せっけんを数滴手にすり込んでからウェットティッシュで拭きとると手指の清潔を保つことができます。
服装については、なるべく厚着をさせずに上着などで調節できるようにしてください。移動中の車内などは熱がこもりやすくなりますので、汗をかいてないかどうか等、お子様の様子をよく見ておいてください。 汗をかいた場合には必ずハンカチなどで汗を拭きとるようにしてください。そのままにしておくと体が冷えてしまい風邪をひいてしまうことがあるからです。また、マフラーやフードのついた衣服は、物に引っかかってしまったり、足で踏んでしまったりすることのないように十分に配慮してください。 耳あてや帽子をかぶっている時は、周囲の音が聞こえづらくなっていることがありますので、注意を呼びかける際などは大きな声でお子様にはっきりとわかるように伝えましょう。
最後に、急病に備えて旅行先の夜間・休日救急診療を事前に探しておくと、いざという時に役立ちます。 母子手帳や健康保険証、乳児医療保険証は常に携行するようにしましょう。
横浜みなとみらいにある「MMわんぱくこどもクリニック」の院長。
藤田保健衛生大学医学部卒業後、東邦大学病院小児科に入局。帝京大学病院助手、伊豆大島での離島診療医などの経験を経て、2008年にMMわんぱくこどもクリニックを開業。アレルギーを専門とする。地域とのコミュニケーションを大切にしており、ママさん達のタウン誌などにも多数寄稿している。
©Gakken