子育て中の多くのお母さん、お父さんは、「自分のことは自分でできる子になって欲しい」と、子どもの成長、自立を願っていると思います。
しかし、いざ、お子さんがチャレンジしようとすると、「まだ、できないかも…」「失敗して傷ついたら可哀想…」と思わず口や手を出してしまう。そんなことありませんか?
自分でやらせたほうがいいのはよく分かっているけれど、ついつい口や手が出てしまう。子どもを思う親心からなのですが、せっかくお子さんがチャレンジしようとしているのにもかかわらず、先回りして口や手を出してしまうと、結果的にはお子さんの成長のチャンスをお母さんやお父さんが摘んでしまうということにもなりかねません。
ここでわたしたち親ができること、それは「見守る」ことです。
・じっと見守る
・そっと見守る
・ぐっと見守る
「必ずできる!」とお子さんを信じ、物事の成り行きや結果を見守ってあげてください。 「なんでできないの?」「これくらいできて当たり前でしょ!」と責めたり、「○○しなさい!」「早く!」とせかしたり、「どうせまだできないでしょ!」「でも、○○でしょ!」と否定するのは禁物です。
お母さんやお父さんが「必ずできる!」と信じ、「お母さん、お父さんはここにいつでもいるよ!」とドンと構え見守っていてくれていると、子どもは安心し勇気を持ってチャレンジすることができます。
そして、 【勇気を持ってチャレンジ⇒自分で考え行動する⇒成功】という体験を通して、 「勇気を持ってチャレンジすればできる」ということを学び、 さらには、 【勇気を持ってチャレンジする⇒自分で考え行動する⇒失敗⇒また考え行動する⇒成功】の経験を通して、あきらめずにチャレンジすれば「必ずできる」ということを学びます。
わたしたちは、成功した、失敗したという結果に注目するのではなく、子どもが自分でチャレンジすることを決め、考え行動できたことを認めてあげることが大切なのです。
もちろん、成功したら一緒に喜んであげてください。
もしも、お子さんの勇気のパワーが切れかけてしまったら、お子さんの体に触れるコミュニケーションをおすすめします。
・そっと手を握る。
・そっと背中に手を置いてさする。
・お風呂で体を素手で洗う。
・ひざの上に座らせ絵本を読む。
といった形で、そっと触れてあげるだけで、子どもたちは大好きなお母さんやお父さんの温もりを感じ、ホッと心がほぐれ、愛を感じ、力と勇気がわいてきます。そして、その勇気を持って、また次の課題にチャレンジできるでしょう。
お子さんの体に触れることはわたしたち親の「見守る勇気」も育ててくれるのです。お子さんのチャレンジや失敗を恐れないでくださいね。 大丈夫! 子どもたちはみな、自分で決め、やりとげる力を持っています! そして、わたしたち親は子どもたちを見守る力を持っています!!
一般社団法人 日本コミュニケーション育児協会理事
5人の子育ての経験から子どもと触れ合うことの大切さを実感。「親子のコミュニケーション」をキーワードに「1日集中、親子で楽しむトイレトレーニング」を伝えている。
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