「キッズキッチン」って聞いたことがありますか？直訳すれば「子どもの台所」とでも言うのでしょうか。真意は「子どもと一緒に台所に入って料理を作ろう！」ということです。保護者の方からすれば、ちょっぴり迷惑な提唱と感じるかもしれません。切ったり、煮たり、焼いたりするので危ないし、また、まだるっこいですものね。しかし、昨今、このような家族で共有できるゆったりした時間を過ごすことが少なくなってきています。それゆえに、子どもと一緒に過ごす時間を大切にという願いが込められています。
また、「キッズキッチン」のメリットは、料理という活動を通して５感を駆使させることにあります。乳幼児期はこの５感を働かせた活動が特に大切と言われます。料理をすることはまさに、見る・触る・嗅ぐ・音を聞く・味わう、といったことがまとめてできる貴重な経験なのです。
さらに、親子で一緒に料理を作ることは子どもにとって至福の時間なのです。そして、自分で作った料理を家族皆で食べる喜びは想像に難くありません。しかも、お父さんあたりから「いつもよりおいしいよ！」と言ってくれたら子どもは幸せの絶頂です。準備や目配り、気配りが必要になりますが、月に一度か二度、一緒に作ってあげてはいかがでしょうか。
この「キッズキッチン」は、もう一つ、育てる側の情緒の安定というのも重要な要素になります。情緒が安定していなければ、一緒に作ろうという気持ちにはなれませんよね。「そろそろ一緒に作ってあげようかな」というゆとりあるお気持ちをもって、子育てをしたいものです。
©Gakken