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親子で感動する心、感情豊かな心を大切に・・・

 買い物の帰り道、真っ赤な夕日に出会ったときや、降園の途中、道端の可愛らしい花が咲いていたのを見つけたときに「○○ちゃん、見て、見て何てきれいなんでしょう!」と、大好きなお母さんの感動している姿を見たら、お子さんも嬉しくなり、お母さんと一緒に感動することでしょう。

 感動するシーンは、夕焼けや花だけではありません。日常生活の中にその場面はたくさんあります。絵本を見てワクワクドキドキする、傷ついた小動物を見て涙を流す、おいしい食事で思わずうなる、お母さんに抱きしめられて幸せな気持ちになるなど数えあげたらきりがありません。幼児期の日常生活は感動の連続といっても過言ではありません。

 この感動するシチュエーションは親との合作が多く、逆に、親が無感動になっていると子どもも無感動になってしまいます。感動する心を学ぶ機会が極端に少ないからです。とにかく、一生の中で一番瑞々しい心を持つ幼児期だからこそ、周囲の大人がともに感動することが大事なのです。ですから、お父さんもお母さんも、嬉しがる、びっくりする、悲しがる、といった様々な感情をストレートに出してお子さんとおつきあいください。

 感動する心、豊かな空想する心は、意外かもしれませんが科学者にとって重要な要素になっています。科学者は感動する心をバネにして多くのものを生み出しているのです。

 「ああ、空を自由にとべたら何てすばらしいんだろう」との思いが飛行機を、「遠くの人とお話しができたらどんなにか嬉しいことだろう」という気持ちが電話を、「お月さまのところに行きたいな」という空想がロケットを生み出しています。こういった自由な空想や豊かな感性は、瑞々しい、柔らかい感動する心が土壌になっています。その土壌を豊穣にするのが、幼児期の親とともに感動する体験です。是非、お子さんとご一緒に喜んだり、空想したり、ときには泣いたりする経験を多く持っていただきますよう・・・。

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