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幼時期ならでこそ育つものがある・・・

 幼児の知的好奇心は個々の子どもによって差はありますが、おおむね3歳以降に爆発的に旺盛になります。それまでは、「アレハ ナニ?」「コレハ ナニ?」とその物(この物を認識することが全ての知識のもとになる)に興味があったことが、3歳を過ぎるころから、「雨はどうして降るの?」「空はなぜ青いの?」といった、その事柄の理由に対して旺盛な興味を持つようになります。

 つまり、どうしてそうなるのかといった仕組みに関心を持つといった、思考力を要することに興味や関心が移っていきます。この知的好奇心の旺盛な時期は、子どもたちは周囲にいる大人(多くは親)に対して、次から次へと矢継ぎ早に質問をしていきます。人生の中で一番好奇心の強い時期なんですね。

 そういった時期の子どもたちに対して、親は、最初はていねいに答えますが、あまりに頻繁になってきますので、だんだんうんざりして投げやりな対応をする場合があります。実にもったいない対応です。繰り返し言いますが、人生で一番好奇心の強いこの時期、それに呼応してていねいに対応することで、子どもの知的満足度は高まり、さらに、物事への興味や関心が強まり、やがて自力で対応していくようになってくるのです。

 この知的好奇心に対して親が真剣に向き合わなかったり、どうせわからないからといっていい加減な対応をしたりすることで、子どもも満足感を得られなかったりすると、やがてそういった興味に直面しても、子ども自ら解決しようという意欲が高まりません。

 この知的好奇心の旺盛な3、4、5歳のころこそ周囲の大人はていねいな対応をして、子どもの考える力の芽を育ててあげることが大切です。この幼児期を外すと、爆発的な好奇心はだんだんしぼんできます。

 「どうしてこうなんだろう」と不思議がる思いに、「ああ、そうだったのか」という答えを提示することで、子どもなりに想像したことに対する考えを育てることこそが思考力の育ちにつながっているのです。ぜひ、この時期のふれあいを大事にしてあげたいものでず。

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