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小1プロブレム

 この言葉が新聞紙上をにぎわしてから、はや10年近くたちますので、おわかりの方も多いかと思われます。この小1プロブレムに対して、小学校もいろいろな施策を打ち出してきましたが、なかなか下火にいたっていない状況です。

 小1プロブレムというのは、小学校に入学した子どもたちの中に、授業中ふらふら歩き回る、隣の子と私語をして注意されても無視する、あるいは、教室を出てしまうといった行動をとる子がいて、それがクラス中に蔓延して授業にならないという、いわば学級未形成の状態をいいます。この現象が、やがて学級崩壊につながっていくのです。 幼く愛くるしい子どもたちが、まさか!とお思いでしょうが、これが現実です。

 こういった小1プロブレムが起こる原因は、どうやら幼児教育にあるのではないか、とか、いやいや家庭教育が貧困になってきたのでは、とか、はたまた、小学校の先生の指導に問題があるのではなどと、種々議論を交わしてきています。

 それらの原因はともかく、この現象を受けて行政は、幼稚園の教育要領や保育所の保育指針などで小学校へのスムーズな接続を重視する活動を提唱したり、また、小学校の先生と幼稚園や保育所の先生とがコミュニケーションを深めたりする活動を通して理解しあい、解決の道を模索しています。現在、この小1プロブレムをなくすため独自の活動に取り組んでいる地方自治体が増えてきています。嬉しいことです。

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