6月の教育トピック
ヘリコプター・ペアレンツ
またまた新しい言葉が出てきました。とはいってもアメリカ発なんですけど…。アメリカといえば、子どもには厳しくしつける、あるいは、子どもの自主性を尊重するといったイメージが強いのですが、そのアメリカから流入した言葉なんですよ。驚きですね。
このヘリコプター・ペアレンツというのは、いってみれば、子どもの上空を常に旋回して、子どもに何かあるとあっという間に降りてきて世話をやく、といったヘリコプターのような超過保護な親のことです。
こういった親はわが子が幼児から大学生、さらには立派な社会人になっても過保護なままになりがちです。いくつか例をあげますと
- 小学校で授業中雨が降ってきたとき、子どもが一斉に携帯で親に連絡。授業終了後、学校の道路に自家用車がずらり。
- 大学入学後、履修科目の選択を親に依頼し、親が代行。
- 仕事中にカッターナイフで怪我。親が会社に苦情を。
・・・これ以外にもたくさん。
親が子どもを思う気持ちは洋の東西を問わず同じですが、上の例ともなると、行き過ぎの感は否めません。子どもの将来を真剣に思うのなら、親は何を大事に考えたらよいか再確認すべきです。それは、何といっても、「自立」です。子どもがこれから歩む長い人生において、いろいろな局面を切り開いていくためには、自ら決断することがどうしても必要です。そういった精神的な自立のためにも、このヘリコプター・ペアレンツの風潮は、蔓延させたくないですね。