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教育トピック

サイレントベビー

 「サイレントベビー」って聞いたことがありますか。文字通り静かな赤ちゃんのことを指します。いうなればおとなしい赤ちゃんのことです。あまり笑わないし、静かにしていますが、どちらかというと表情が乏しいようです。こういった赤ちゃんはほかの子どもと比べて言葉の獲得が遅いようです。

 普通、赤ちゃんはミルクがほしいときやオムツが汚れているときなどは泣いて親に知らせます。また、言葉を獲得する以前の段階で声を発するとき、たとえば機嫌の良いときには「アブアブ」「アーアー」などといった喃語(なんご)を頻繁に言うようになります。このように、親との触れ合いを経ながらやがて、言葉の獲得にいたるわけです。

 言葉の獲得以外にも、親と赤ちゃんとの触れ合い、とりわけ母親とのコミュニケーションは大切でしょう。「言葉のシャワー」を文字通り、赤ちゃんに絶え間なく浴びせることが大事なんですね。もちろん、赤ちゃんは話せませんが、絶えず母親が話しかけることで母親からの愛情を感じ、潜在的に言葉を受け入れているのです。そして、話しかけるときに、ほおずりや抱っこなどの触れ合いを一緒にすることで、赤ちゃんはアタッチメント(愛着)が形成されるとともに、情緒も安定し、健全に育っていくのです。まさに、赤ちゃん時代の母親とのコミュニケーションは欠かせません。

大方の母親はこのように言葉のシャワーやスキンシップなどを自然に行っていますので、特に問題はありませんが、ときに、赤ちゃんを放任したり、話しかけたりしない親もいます。そういった親の子どもにサイレントベビーが生じることがあります。やはり、普通に赤ちゃんと接することが何よりも大事で、母親はもちろん、父親ともにスキンシップを欠かさないようにすることが自然な行為でしょう。

池澤 純二

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