子どもたちは季節にかかわらず外遊びが大好き!
そこで、頭の隅にポンと入れておけばいつでも引き出せる、簡単な遊びばかりを集めました。ここで紹介することをヒントに、どんどん遊びを広げてみてください。親子でこの冬を楽しく過ごせますように。
コラム監修/石川功治(たんぽぽこどもクリニック院長)
案・イラスト/あまべ礼子 構成・文/大島三菜子
●大きくス〜、ハ〜!
朝、ベランダや玄関、庭先に出て、大きく深呼吸! 息を吸ったとき、鼻やのどが冷たかったり、吐く息が白かったり…。冬の空気を体いっぱいに感じてみよう。
●葉っぱの木探し
落ち葉を拾って、形を見てみよう。どの木から落ちたのかな? 近くに同じ葉っぱの付いた木がなかったら、風に乗って遠くから遊びに来たのかもしれないね。
●いつもと違う道歩き
買い物などのとき、いつもと違う道、行き方で目的地へ。回り道なら、たくさん歩いて体ぽっかぽか、楽しい発見もあるかも!
●手つなぎケンケン
片足ケンケンができるようになったら、大人と手をつないでケンケンのまま進んでみよう!
●大またサッサ
普段は子どもに合わせている、歩くスピードや歩幅。ときには子どもが大人に合わせて大また歩き、早歩きを。
歌って♪歩こう
歌をうたいながら、曲に合わせて歩こう。速く歌ったり、遅く歌ったりと変化を付けて。
「ぞうさん」…大またでゆっくり
「ゆき」…手つなぎケンケンで速く など
●タッチでミニ散歩
とっても寒い日は、近所をさっとひと回り。「マンホールのふたを5個踏む」「電柱10本に触る」など目標を決め、達成したら、か〜えろ。
●言葉を集めよう!
「赤い物」「丸い物」など、その日見つける物のテーマを決めて、散歩の途中で見つけたらメモ! 家に帰って絵をかこう。自分だけの言葉図鑑ができるね。毎日、言葉が増えるのが楽しみ!
子どもにとって外遊びは、毎日を健康に過ごすためにとても大切です。外に出て運動し、いろいろな刺激を受けると、体や頭を使います。すると、おなかが減ってよく食べられるし、夜もぐっすり寝られるのです。また、自然や人と触れ合い、豊かな体験を重ねることは、心の発達も促します。
四季の変化、特に暑さや寒さに適応できる体を作るために、無理のない範囲で、寒くても外に出ましょう。この時期、「公園や児童施設で病気をうつされるのが心配」と、外出をためらう声も聞きますが、子どもはいろいろな病原菌やばい菌に触れ、ときには病気にかかりながら免疫力や体力を付けていくものです。よほど外で感染症が流行している場合を除いて、外遊びを心掛けてみてください。
幼児期に基礎体力を付け、どんな環境にも慣れる体になること。それが将来にわたって、その子の健康を維持することにつながるのです。
●わくわく枝集め
細い枝、長い枝。いろいろな枝を見つけよう! 気に入った枝は、持ち帰って毛糸を巻くだけで、かわいいオブジェに。
●枝ぴょんぴょん
枝を並べて、踏まないように跳んでみよう。長さの違う枝を使ったり、間隔を変えたりすると楽しいよ!
●おひさまぽかぽか
冬のおひさまに、暖めてもらっちゃおう! おなかや背中を向けて、おひさまを感じよう。
●触ってほかっ&ひんやり
公園の中にあるいろいろな物にタッチ! キーンと冷たい物、冷たくない物、温かい物、いろいろあるね。あれこれ触って感じてみよう。
●ほっとティータイム
あったかくて甘い飲み物と、少しのおやつを持って行こう。疲れたらひと休み。ほんわか幸せ!
●ママパパゴール!
大人が腕や足で輪(ゴール)を作り子どもはゴール目がけてボールを投げよう。慣れてきたら少しずつ小さな輪にしていくと、難度アップ。
●ほかほか体力アップ作戦
簡単にできる運動を制限時間内に何回できるか、記録を付けてみよう。ストップウォッチがあると盛り上がるよ。何度か挑戦して、記録更新!
●ボールとかけっこ
スタートとゴールを決めて、スタートから転がしたボールより速く走ってゴールできるかな?
Q.「○分以上遊ぶとよい」などの目安はあるの?
A.特に定まった時間はありません。親子の体調、気分に合わせて。「買い物に出るついでにちょっとだけ」「お散歩だけ」だってOKです。天気のよい日を選べばよく、風が強い日、寒すぎる日などは休んでもよいのです。気楽に考えましょう。お勧めは、体の代謝がアップする、日中の暖かい時間帯です。
Q.部屋で楽しく遊んでいればわざわざ外に連れ出さなくてもいい?
A.室内では頭や目を使った遊びに偏りがちで、脳だけが疲れてしまいます。子どもにとって外気に触れ、全身を動かすのは大切なこと。無理強いするのはよくありませんが、できるだけ外に連れ出して全身を使うことをお勧めします。
●霜見つけ隊GO!
キーンと寒い朝は、朝一番に外に出てみよう。窓や葉っぱに霜が付いていたり、霜柱ができていたりするかも。冬にしか出会えないチャンス!
●氷、できるかな?
前の晩に容器に水を入れて庭やベランダに置いておこう。翌朝、氷ができているかも。朝が待ち遠しくなりそう。
中に入れておくと楽しい物
・おはじきやビーズ
・モールを切ったもの
・ボタン
・プラスチックのおもちゃ
●雪だるま作ろう
いろいろな方法で、ユニークな雪だるまを作ろう。前もって目や鼻にする材料を用意しておくと楽しい。名前も付けてあげてね!
こんな素材で楽しく!
・コルク栓
・ニンジン
・マツボックリ
・ドングリ
・ボタン
・枝 など
●人型を付けよう!
大の字になって雪の上に寝そべって、人型を付けちゃおう。顔などを作っても楽しい。手を動かすと天使の羽みたいな形になるよ。
服装の注意
フードやひもが付いた服、糸でつながった手袋、長いマフラーは、遊具で遊ぶときには引っ掛かると首が絞まって危険なので避けます。サイズの大きすぎる手袋も、遊具などがしっかりつかめないため危険です。
汗をかいたら着替えを
子どもは新陳代謝が激しく、冬でもよく汗をかきます。大人よりやや薄着にし、重ね着で調節を。ときどき首に触ってチェックし、汗をかいていたら着替えましょう。タオルで背中や胸をふくだけでもOK。汗をかいたままにしないこと。
びちゃびちゃ手袋対処法
雪遊びのとき手袋がぬれると、遊びのモチベーションが下がりやすいもの。手袋の替えを用意しておき、交換するとよいでしょう。前もって防水スプレーをかけておくのもお勧め。防寒仕様のゴム手袋も市販されています。